2006年12月13日

『こころ』 夏目漱石著

私が初めて夏目漱石の文学を目にしたのは
小学3年生だった気がする。
3つ上の兄の教科書に載っていた『我輩は猫である』。
兄の居ぬ間にこっそりと教科書を開き
目に入ったあの有名な文章を初めて読んだ時の
あのなんとも言えない満足感。今でも忘れない。

でもそれ以降、漱石と時間を共に過ごすことがなかった。

今年に入ってやっと2冊読んだうちのひとつ。
それが『こころ』である。

前半は「僕」の日々、人生が語られ
後半は「僕」が敬う「先生」が「僕」に語ってくれる
「先生」の人生、何故「先生」がこんなにも
かたくなに他の人に心を閉ざしてしまっているのか。
そのようなことが「先生」の手紙より「僕」に語られる。

本を読み終わったあと、自分の胸に手をあてて問い質す。
果たして自分には「先生」のような
自分を嫌い、他人から距離を置く部分はないだろうか。

お金が絡むといい人が悪い人に変わること、
人は自己の利益のために人を蹴落とす時があるが
それはそれぞれ強くならなければならない時。
それでも人は悩むもの。

そういった事が頭をよぎる作品だった。

本を読み終わった後にふと立ち止まって
何かを自分に問いたてることのできる本というのは
読んだ後の充実感が異なる。
そういった意味では『こころ』はとても満足する作品だが
どうも人の心があまりにも複雑すぎて
単純な自分が情けなく感じてしまう作品でもあった。

kokoro.jpg
posted by nisse at 20:57| 東京 🌁| Comment(5) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
きょうUtacoで、満足されたみたい…
Posted by BlogPetのmoco at 2006年12月17日 11:24
夏目漱石って良い文章が多いよね。
短編だけど、「夢十夜」っていうのを高校の時の教科書で読んだけど、感動した。
不思議な感覚になるような、壮大なような感じ。
こんな短い話で、いろいろと考えさせられる表現があるんだなと思った。
また、読んでみようかな。
Posted by takashi at 2006年12月20日 11:14
へぇ。「夢十夜」ね。今度、読んでみる!
なぜか漱石の本を読むと考えさせられる。
ただ単純に「読む」という行為だけでは終わらない。

う〜ん。さすがだよね。
Posted by utaco at 2006年12月20日 20:23
漱石などを満足しなかったよ。


Posted by BlogPetのmoco at 2006年12月26日 10:34
きょう、Utacoと満足したかも。
それでもきょうはUtacoは先生へ意味したの?
それでもここへUtacoが我輩とか満足しなかった?
それでもきょうmocoは、人へ意味したかった。
Posted by BlogPetのmoco at 2007年01月02日 11:46
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