2007年01月04日

『ビルマの竪琴』竹山道雄著

頭の片隅にある記憶。
幼い頃に観た映画『ビルマの竪琴』。
内容も何も覚えていない。

たった一つ覚えているのは

 ビルマの土は何故赤い?
 戦争での血のせいさ


そのような言葉と赤褐色の大地が映し出されたシーン。

そのせいで、昔から読むのを拒み続けていた本。

怖かったから。

30歳になってやっと今、勇気を持って読むことが出来た。

自分で勝手に思い込んでいたような内容とは少し違った。
確かに戦争の悲惨さは書かれていたが
決してそれが主となるてーまではないように思えた。

「人間としての生き方」

そんな事を問われているように思える。

ある者はビルマ人を野蛮、未開と言って馬鹿にし
ある者は自分の欲の為に戦争なんて愚かな事を始めた自分達よりも
日々に感謝し欲がない姿は尊いと称える。

私は断然後者の意見に賛成だ。
欲を持つな、ということを言いたい訳ではなく
余計な欲を持つことにより失う物は多い。
だからいつでもある物に感謝をし笑顔でいる彼らを崇拝する。

登場人物の水島が手紙にこう、認めている。

 「われわれはこうした努力をあまりにしなさすぎっました。
 こうした方面に大切なことが
 あるということすら考えないでいました。
 われわれが重んじたのは、ただその人が何ができるか
 という能力ばかりで、その人がどういう人であるか、
 また、世界に対して人生に対して、
 どこまで深い態度をとっていきているか、
 ということではありませんでした。
 人間的完成、柔和、忍苦、深さ、聖さ―。
 そうして、ここに救いをえて、
 ここから人にも救いをわかつ。
 このことを、私たちはまったく教えられませんでした。」
                    (本書 P189)

この言葉は私にとても強く突き刺さった。

自身に問いかけていかなくてはならない事柄が
またこの本のおかげで増えたようだ。


後書をよんで驚いたのは
この本は子供達のために書かれたもの、という事だ。

難しいように思えた。

でももしかすると、柔軟かつ感性豊かな子供たちの心には
とても素直に響く作品なのかもしれない。
posted by nisse at 19:58| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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